産業医契約、訪問回数より大切なこと
「とりあえず月1回来てくれれば大丈夫です。」
産業医契約のご相談をいただく際、よく耳にする言葉です。
確かに訪問頻度は大事な要素ですが、それだけでは不十分です。
“誰が”“どんな対応をしてくれるのか”のほうが、実ははるかに重要です。
1. 法令上の「産業医契約」の要点
従業員が50人以上の事業場では、産業医の選任が義務付けられています(労働安全衛生法第13条)。
形式上の契約だけでなく、
- 月1回の職場巡視
- 衛生委員会への出席
- 面談指導や職場改善の助言
など、実務面での関わりが求められます。
2. 「訪問回数が多い=安心」ではない
訪問が多くても、形だけで終わっている場合は本来の機能を果たしていません。
逆に、必要なときに的確な対応ができる産業医は、訪問が少なくても価値があります。
企業の文化や従業員の特性に応じて、柔軟な運用ができることが重要です。
3. 産業医に求められる“対応力”とは?
- 面談での傾聴と助言のバランス
- 経営陣と現場の“間”に立つ調整力
- 安全配慮義務や法的リスクへの配慮
これらは、単なる医療知識だけでなく、実務経験や人間関係スキルも問われる部分です。
企業のよき相談相手となることが、信頼される産業医の条件です。
4. 契約前に確認すべきポイント
産業医との契約前には、以下のような点を確認しましょう。
- 訪問だけでなく、オンライン対応も可能か
- 面談や衛生委員会の対応経験の有無
- 実際に企業とどう連携しているか(過去の事例など)
- 急な対応依頼への柔軟性
まとめ
産業医契約は、「何回訪問するか」ではなく、「どう関わってくれるか」が本質です。
自社の状況やニーズに合った産業医と連携し、従業員の健康と企業の安心を支える体制をつくっていきましょう。
「産業医契約について相談したい」「どこまで対応してもらえるのか聞いてみたい」など、
お気軽に[お問い合わせページ]からご連絡ください。
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